文化も、時代と共に変化します。ことばもまた時代と共に変化し、当初奇妙に思えたことばがいつの間にか堂々と市民権を得て使われていることも多く見られます。最近、市民権をもう得たのか、あるいは市民権を得ず間違って使われているのか、何とも理解に苦しむことがあります。3つ挙げてみます。
役不足・・「この仕事は大変重要です。私は役不足ですががんばらせて頂きます。」多くの人がこのような使い方をされます。辞書には、「その力量に比べて役目が軽すぎること」となっており、今もそれが正しく、上の云い方は「役者不足」というところをまちがえているのではないでしょうか?
あげる・・「私の子供に食事を作ってあげる」、「可愛がっているワンちゃんを風呂に入れてあげる。」これも非常に多く使われています。これはどうもなじめません。私なんかは、「子供に食事を作ってやる」、「犬を風呂に入れてやる」が一般的ではないかと思います。
ふがいない・・辞書では「腑甲斐無い」と書いて、気概・気力に欠けているとなっています。多くの書き物に『不甲斐ない」という書き方で「なさけない」といった意味に使われているようですが、これは間違いのようです。