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2017年 12月 15日
本年は、姫路港へ豪華クルーズ船が相次いで来港し、また、2020年東京五輪のフランス柔道チームが事前合宿地に本市を選定するなど、本市が国際交流都市として飛躍しつつあることを表わす良い知らせがたくさん届いた年でした。
国際交流というと、国と国とのお付き合い、「外交」に近いものをイメージされる方が多いかもしれませんが、地方自治体や民間のレベルで行われる交流も当然含まれます。むしろ、地方自治体や民間の主導で進める国際交流の方が、様々な国の文化に実際に触れることで、市民の皆さまがより主体となって交流を「体験」することできます。 グローバル化が完全に浸透した現代において、世界に開かれた国際交流都市・姫路として、本市の魅力を国際社会に発信していくことは、まちの成長に繋がっていきます。また、体験型の交流を通してグローバルな視点を養ってもらうことで、国際社会に雄飛する人材を本市でもどんどん育てていかなければならないと考えています。 ただし、こうした国際交流を自治体の主導で進めるときにも、気をつけなければならないことがあります。歴史認識や文化、政治的な立場の違いなどにより、一たび関係が悪くなれば、それが「まち」と「まち」との間のことであったとしても、国家間の友好関係に影響を与えてしまうことがあるからです。 最近も、大阪市とアメリカ・サンフランシスコ市の間で、慰安婦像の設置を巡る立場の違いから、海外姉妹都市という国境を越えた「まち」と「まち」との友好の枠組みに暗い影を落とす事態が起きてしまいました。市民の皆さまも報道等で見聞きされていると思います。 「真の国際都市を目指すなら、毅然とした意思表示をすることが必要」とする大阪市長の対応を支持される方もいれば、「各都市の政治的な立場を姉妹都市という草の根的な交流の取り組みに持ち込むべきではない」などの批判的な意見をお持ちの方もいるでしょう。 いずれにしましても、このことで忘れてはならないのは、こうした衝突の種を生じさせることが、国と国との大きな関係の中で、将来にわたる禍根を残してしまうかもしれないということです。 私たちは、そのような不和の種を、私たちの子や孫、未来の市民に背負わせてはならないという大きな責任を常に意識しながら、国際交流の本来の意味を追求していかなければならないのではないか、と考えております。
by himeji-mayor
| 2017-12-15 00:00
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